60種類の漢方薬を使い分け

当院では 西洋医学・東洋医学にこだわらず、患者さんがより早く、より良くなることを目指しています。

その為、院内には60種類の漢方薬を準備し、症状・身体診察に基づいて、ご本人のに合わせて漢方薬が合うと考えられる場合に処方しています。

漢方薬は体質に合わせて変更することもあり、患者さん毎に処方薬(方剤)が異なることもあります。

院内にない漢方薬に関しては、院外処方での対応となります。

飲み合わせ一覧表の配布

漢方薬が苦手なお子さんには、飲みやすくするための飲み合わせ一覧を配布しています。小児の風邪で受診し、漢方を処方する際には原則配布していますが、漢方薬全般にココアやミロなどを用いると飲みやすくなります。また、1歳以上であれば、はちみつを使っても良いです。特に、はちみつには咳を抑える効果もあるので、漢方薬と併用するとより効果的になります。

北海道の漢方専門医の下で修行

僕と漢方の出会いは、浜松医大に入学した後で親しい友人が東洋医学研究会に所属したことで、付き合いも兼ねて入会した時でした。
ただ、単なる飲み会要員で、大きな集まりがあると参加すると言う不真面目な部員の一人でした。

そんな訳で学生時代は、少しは興味があるけど何が何だか良く分かっていない状態でした。

研修医になって、最初は当然のことながら西洋医学にどっぷり浸かった医療を行っていました。研修医3年目(私の頃は3年間の研修医制度)の時に、聖隷浜松病院で小児科を回り、20人程度の病棟患児と夜間の小児科救急外来などを担当する訳ですが、聖隷の小児科では胃腸炎に対して五苓散という漢方薬を使っていました。西洋薬でよく使う吐き気止めの使っても効果がなく、上級医のアドバイスに従って、五苓散使ってみるとゲロゲロ吐いていて顔色が悪いお子さんが、10分もしないうちにみるみる顔色が良くなっていくのも目撃し、衝撃的な体験でした。
こんなに即効性が漢方薬にあるのなら、他の漢方薬はどうなんだろうという想いがわいてきて、もともと、患者さんが良くなることが一番大切で、西洋医学とか東洋医学とか大してこだわりを持たない性格であったことも幸いし、漢方の勉強も始めることになりました。その中で、巡り合ったのが現在師事している 日本東洋医学会EBM特別委員会ベストケースタスクフォースである井斎偉矢先生です。
サイエンス漢方と言う、科学的な視点に立って漢方薬を理解し、活用するというもので、西洋医学を中心に学んだ医師にとっても理解・納得がしやすいものです。漢方薬の薬理機序を知っているからこそ、適切な飲み方の指導ができます。

井斎先生が院長をされている北海道の静内病院で研修もさせていただきました。

その後 毎月東京にある東邦大学東洋医学講座に通ったり、独学で勉強したり、様々な講演会に参加したり、元々の勤務先である毎月磐田市立病院で漢方の勉強会を主催したりしながら知識を増やしてきました。医学は幅も奥も深く、今後勉強の継続が必要だと実感しています。

皮膚疾患を伴う体質改善に対する漢方治療は非常にきめ細かい漢方薬の調整が必要で時に毎週の様に受診が必要になりますし、根本となる皮膚疾患の診断が必要になるため、皮膚漢方専門医での加療をお勧め致します。

浜松市:飯尾皮膚科医院 たつた皮フ科クリニック
菊川市:桜井医院