政府の勧告もあり、軽症の患者さんを経由しての感染を予防するために、風邪の場合は、可能な範囲で病院受診をせず自宅での療養をお願いしております。

風邪の時の対応は下記リンク先をご参照ください。

【発熱・発疹・咳・鼻づまり・お腹の痛みの時は】

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【嘔吐・下痢・ひきつけ(けいれん)の時は】

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【薬の飲み方・坐薬の使い方】

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引用元:小児科受診ノート 発行元 公益財団法人 母子衛生研究所
(女性 一般財団法人 日本宝くじ協会)

漢方薬のご紹介

当院には風邪のための漢方薬が多数ありますが、どの様に使い分けているかをご紹介します。市販の漢方薬は医療用よりも量が少ないため、効果は弱いと思いますが、その分副作用も少ないです。心臓病・前立腺肥大など持病のある方に関しては、内服の制限がありますので、注意して下さい。

その時の診察での状況などが大切ですが、大枠では下記の様な症状で漢方薬を選んでいることが多いので、参考にして下さい。

また、咳に対して ハチミツ(市販のもので良いです)が医療用の咳止めと同じ程度に効果があるという報告もあり、1歳以上の方に関しては、試しに飲んでみるのも1つの選択肢になります。

  • 風邪の引き始めでゾクッときたら→麻黄湯
  • 乳児の鼻詰まり→麻黄湯
  • 透明な鼻水→小青竜湯
  • 肩こりと伴う風邪→葛根湯
  • 風邪の引き始め→葛根湯
  • 風邪の治りかけ→柴胡桂枝湯
  • 痰がらみの咳→麦門冬湯
  • 喉の痛み→桔梗湯 or 桔梗石膏
  • 長引いた咳・奥まった咳→小柴胡湯
  • 咽頭周囲の欲せ胃→小柴胡湯加桔梗石膏
  • 副鼻腔炎→葛根湯加辛夷川きゅう 辛夷清肺湯
  • 高齢者の乾いた咳→滋陰降火湯
  • 高齢者の風邪で脈が弱い→麻黄附子細辛湯
  • 嘔吐が強い胃腸風邪→五苓散
  • 発熱を伴う下痢→桂枝人参湯
  • 腹痛と伴う下痢→柴苓湯
  • 奥まった咳と胃腸風邪が一緒に出る→柴苓湯
  • 咳をするときに胸の痛みが伴うとき→柴陥湯
  • 痰がらみが強い咳→竹じょ温胆湯
  • くしゃみが強いかぜ→五虎湯
  • 喘息様のかぜ→五虎湯
  • 頭痛の風邪→川芎茶調散
  • 風邪の初期→桂枝湯 or 香蘇散(病院に受診しない程度の軽いかぜ)
  • 風邪の初期→桂麻各半湯
  • 新型コロナウイルスに関して

    旧来のコロナウイルスのは風邪のウイルスの17%を占めるとされており、時間さえかければ自然に治ります。新型コロナウイルスも小児であれば、症状が出ても軽く、重症化することはほとんど無いとされています。

    Q.クリニックで診断できますか?
    A.初期は単なる風邪で、他の風邪との区別は出来ません。

    Q.PCRの検査が保険で出来ると聞きましたが、出来ますか?
    A. 当院では出来ません。
    また、PCRは遺伝子を増やして検査をするもので、検査の時期や検体をとる場所によって上手く陽性に出ないこともありますし、PCRの検査よりも
    CTの方が有用とされています。

    Q.お勧めの予防方法はありますか
    A.新型コロナウイルスの感染経路として、接触感染・飛沫感染があります。
     

    手洗い・うがい

     

    特に日本でのクルーズ船やスポーツジム・屋形船・家族内感染で特にスポーツジムでは時間帯が異なる人達で集団での流行状況からは接触感染の危険性が高いと考えられています。そのため、外出時などにはこまめに手を洗うこと、他で触った手で首よりも触らないことがお勧めされています。マスクは医療者の様に 診察をする時以外は予防効果はないとされていますが、咳をしている人が他の人に移さないために必要です。

     

    寝る時の部屋を暖かくする

     

    産業医大での報告では室温を18℃に保って寝ると風邪の頻度が25%まで減るとされていますので試してみて下さい。

     寝室を暖房で暖めて寝る子どもは、そうでない子どもに比べ、風邪をひく人の割合が4分の1にとどまるとの調査結果を産業医科大(北九州市)の藤野善久教授(疫学)らのチームが28日までにまとめた。

    藤野教授は、暖かい部屋にいることで免疫の低下を防ぐことができたとみており、「新型コロナウイルスによる肺炎を含む冬の呼吸器感染症の予防に役立つのではないか」と話している。

    海外では室内の温度が低下すると、循環器病や呼吸器疾患が起きやすいとの研究があり、世界保健機関(WHO)は、健康維持のため冬場の室内の温度を18度程度に保つことを推奨している。だが日本の家屋は地域によっては断熱が不十分で、18度を下回ることが多いとの報告がある。

    チームは、子どもの寝室での暖房使用と感染症との関係を調べるため、福岡県の暖房を使う12歳以下の子ども156人と、使わない子ども155人の計311人を対象に調査。2018年12月から19年2月までの3カ月間の風邪や発熱の発症状況を比較した。

    この結果、暖房を使った子どもは、使わない子どもと比べて、3回以上風邪をひくリスクが0.23倍と小さいことが分かった。3日以上の発熱は0.27倍、インフルエンザの発症は0.55倍だった。〔共同通信より 2020年2月28日〕