動脈硬化とは

動脈硬化とは、動脈の壁の中にコレステロールや中性脂肪などがたまり、動脈の弾力性や柔軟性を失い、詰まりやすい状態になることをいいます。動脈硬化は自覚症状がないまま、脳梗塞・心筋梗塞といった生命に関わるさまざまな病気を引き起こすことから「サイレントキラー(沈黙の暗殺者)」とも呼ばれています。

動脈硬化が進んでいく原因は、主に加齢や生活習慣病です。高血圧・糖尿病・脂質異常症といった生活習慣病は、血管に負担をかけ、血管を傷つけて動脈硬化が進んでいきます。

動脈硬化はある程度以上進んでしまうと治ることが難しく、現在治療に用いられる薬剤ではその進行を遅らせることしかできません。そのため動脈硬化は、進行の度合を定期的に確認し、進行を早める危険因子をなるべく減らすことが非常に重要です。

 

当院でできる動脈硬化の検査

①頸動脈エコー

首回りにゼリーを塗り、超音波の出る機械をあてて、動脈の硬さ(動脈硬化)の程度を調べる検査です。
動脈硬化とは、動脈の壁にコレステロールや中性脂肪などが溜まることで、動脈の弾力性や柔軟性を失い、詰まりやすい状態になることです。頚動脈エコーの検査では動脈硬化によって厚くなった血管壁やこびりついたプラーク(脂肪などの線維など)や血栓などを確認することができます。また、血管の狭窄(だんだん狭くなる)率評価をすることができます。

②血圧脈波測定検査(ABI)

血管の硬さや詰まり具合を測定し、動脈硬化の進行度を知ることができます。(血管年齢)
動脈硬化はさまざまな病気の原因にもなるため、非常に大切な検査です。

CAVI:Cardio Ankle Vascular Index(心臓から足首までの動脈の硬さ)
CAVI は、生活習慣病などを起因とする軽症の動脈硬化症から、虚血性心疾患や脳血管障害などの重症の動脈硬化症まで、幅広い患者において、動脈硬化の程度を定量的に見ることができる指標です。
CAVIは年齢と良く相関することから、老化を反映する指標としての有用性が知られています。また患者にわかりやすいよう、”血管年齢”表示を標準搭載しています。
末梢動脈疾患(PAD)の鑑別診断・重症度判定
ABIは、下肢動脈の狭窄・閉塞を評価する指標です。PADは、心血管疾患、脳血管疾患など、他臓器障害との合併が多く見られることから、早期発見が重要とされています。
・患者さんにやさしいカフ加圧
血圧測定時の加圧を左右2回に分けているので、血液循環閉鎖回路を作ることがなく、患者さんへの負担を軽減することができます。

こんな方は検査がおすすめ

下記にあてはまる方は、この検査がおすすめです。

☑動脈硬化が気になる
☑タバコを吸う
☑高血圧・糖尿病・脂質異常症で治療を受けている
☑運動不足気味である
☑肥満(メタボリックシンドローム)である
☑家族に脳卒中や心臓病になった人がいる