当院には磐田市・袋井市・掛川市に在住・勤務されている方が、健診結果の相談をしに受診されることが多くあります。
健診で受診を推奨された時にどう言った流れで検査や治療をしていくか、流れをお伝えします。

  1. 甲状腺が腫れていると指摘された
  2. 脂質が異常と指摘された
  3. 高血圧と指摘された
  4. 血糖値が高いと指摘された
  5. HbA1cがやや高い(HbA1c 6.8%以下)と指摘された
  6. HbA1cが高い(HbA1c 6.9%以上)と指摘された
  7. 貧血と指摘された
  8. 肝障害(AST・ALT・γGTPが高い)と指摘された

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検査・治療の流れ

甲状腺が腫れていると指摘されたら(甲状腺腫大)

甲状腺とは喉仏の下にある蝶々の様な形をしている健康も守るために大切な臓器です。
通常は薄い臓器でもあるため、触ってもよく分かりませんが、腫れやしこりがあると、手で触って分かる様になります。甲状腺から分泌されるホルモンは、各器官の働きを活発にして、新陳代謝をよくする いわゆる「元気の源」です。

甲状腺ホルモンの働き

①脳の活性化:脳に作用して、その働きを活性化する。
甲状腺ホルモンが足らないと、ボーとしたり、元気がなくなったり、認知症の様になったりします。その為、認知症が疑われたときに調べられる検査の1つです。
②体温の調節:新陳代謝で得られたエネルギーで体温を調節する。
甲状腺ホルモンが足らないと、低体温になることがあります。
③心臓や胃腸の活性化:心臓や胃腸に働きかけ活性化します。
甲状腺ホルモンが足りないと、心臓の機能が低下して、心不全の症状として、息苦しさや、浮腫がでてくることがあります。胃腸の動きが悪くなると便秘がちになります。
甲状腺ホルモンが多いと、脈が速くなる頻脈と言う状況になり、疲れやすくなります。また、胃腸の動きがよくなりすぎて、下痢になりやすいです。
④新陳代謝の促進:全身の細胞の新陳代謝を促進して、エネルギーを作ります。
甲状腺ホルモンが足らないと、太りやすくなり、汗をかきにくくなります。
逆に、甲状腺ホルモンが多いと、汗をかきやすくなり、体重が減りやすいです。
多すぎても、少なすぎても疲れやすくなります。
甲状腺腫大の原因として 甲状腺機能低下症・甲状腺機能亢進症・甲状腺腫瘍があります。

検査の流れ

  1. 問診:甲状腺機能異常に伴う症状がないか確認します。
  2. 診察:合併症がないか確認します。
  3. 検査:甲状腺機能を調べるために血液検査をします。
  4. 甲状腺エコーで甲状腺の大きさ・血流(バセドウ病で血流が増加します)・甲状腺に結節(腫瘍)がないかを確認します。
  5. 甲状腺エコーの結果により 必要があれば血液検査を追加します。

治療

橋本病
甲状腺機能が低下していたら内服追加します。
バセドウ病
治療開始、必要に応じて総合病院へ紹介します。
甲状腺のう胞
特に問題が無いため、様子を見ます。
甲状腺結節
大きさ・正常により3-6ヶ月後に再検査、状況により検査・手術ができる病院へ紹介します。

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脂質が異常と指摘された(脂質異常症)

検査の流れ

  1. 問診:脂質異常症の原因となり得ることがないか、合併症がない確認します
  2. 診察:原因となり得る病気や合併症がないか確認します。
  3. 検査:脂質異常の原因となり得る甲状腺機能低下症がないか確認します。
    検診日から日数が経っていれば、コレステロールや中性脂肪の再検を行います。
  4. 年齢や健診の初回指摘からの年数に応じて動脈硬化の検査を検討します。
  5. 栄養指導でご本人の生活状況などに合わせてお食事・運動のアドバイスを行います。
    極力 お薬を使わないで改善することが目標になります。
  6. 2回目以降の栄養指導は、対面・オンラインどちらでも可能です。
  7. 複数回の栄養指導を経て、血液検査をして、効果の有無を確認します。
    状況に応じて内服薬を検討します。

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高血圧と指摘された

検査の流れ

  1. 問診:高血圧に伴う症状や合併症の有無、原因となり得る病気がないかを確認します。
  2. 診察:原因となり得る病気や合併症がないか確認します。
  3. 検査:高血圧の状況によってはお薬の開始やホルモンの血液検査を検討します。
    高血圧の程度が軽い場合は、白衣高血圧と言って緊張して血圧が高い場合のことがあるため、自宅での血圧測定をします。
    京都大学と共同開発している24時間自動血圧計を用いることもあります。
  4. 塩分摂取量を測定して、お食事・運動のアドバイスをします。
  5. 年齢や健診の初回指摘からの年数に応じて動脈硬化の検査を検討します。

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血糖値が高いと指摘された

検査の流れ

血液検査

  1. 問診:血糖を測定した状況を確認します。血糖が高くなる原因がないか、合併症がないか確認します。
  2. 診察:原因となり得る病気や合併症がないか確認します。
  3. 検査:1−2ヶ月間の血糖の平均値を反映するHbA1c 空腹時の血糖・尿検査をします。必要に応じて検査を追加します。
  4. 検査結果に応じて、治療方針を決定します。状況に応じて、75gの糖分入りのジュースを飲んでもらって、血糖やインスリンの推移を診る検査をすることがあります。

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HbA1cがやや高い(HbA1c 6.8%以下)と指摘された

検査の流れ

医師による問診

  1. 問診:糖尿病の原因となりうる病気や治療薬がないか確認します。
  2. 診察:原因となり得る病気や合併症がないか確認します。
  3. 検査:HbA1cは1−2ヶ月の血糖の平均を表しているとされています。あくまで平均なので、血糖値が乱高下しても、あまり変化がなくても同じ数値になってしまいます。近年 食事を食べた後に血糖値が急上昇する食後高血糖が心筋梗塞などの危険因子になるということが問題視されており、75gの糖分入りのジュースを飲んでもらって、血糖やインスリンの推移を診る検査をすることがあります。他に原因となりうるものが想定される場合は検査を追加します。
  4. その他の状況も含めて糖尿病の診断基準を満たせば、糖尿病としてまずは食事・運動療法の指導をします。糖の負荷試験の結果でインスリンの分泌(出方)が不足しているタイプか、インスリンが効きにくいタイプなのかを判断して、その人に合わせた食事の食べ方などのお話をします。その後に関しては、間隔を空けて再検査するかどうかなども判断していきます。

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HbA1cが高い(HbA1c 6.9%以上)と指摘された

この時点で糖尿病と診断になります。

検査の流れ

医師による問診

  1. 問診:糖尿病の原因となりうる病気や治療薬がないか、糖尿病の症状、合併症の症状がないか確認します。
  2. 診察:原因となり得る病気や合併症がないか確認します。
  3. 検査:糖尿病の現在の状況を再検査します。特殊なタイプの糖尿病なのか、インスリンでの治療を早く始めた方がいいのかなども含めて検査していきます。
    糖尿病の合併症は様々なものがあり、一度にまとめて検査はしないので、緊急度合いなども含めて、必要な検査を順番にしていきます。
  4. まずはお食事が基本ですので栄養士から食事のお話があります。一人暮らしなのか、自分で食事を作るのか、仕事の勤務時間や内容など それぞれの人で背景が異なるため、その人に合った食事の内容、食べ方などのお話をします。
糖尿病の重症度合い、緊急度合い、個々の人に合わせて治療をしていきます。
    眼科には早めに行ってもらいたいため、検査結果が出た時点で紹介状を準備します。

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貧血と指摘された(貧血)

検査の流れ貧血の女性

  1. 問診:貧血の原因となり得ることがないか、合併症がないか確認します。
  2. 診察:原因となり得る病気や合併症がないか確認します。指や爪なども診ることがあるので、マニキュアなどはしてこないでください。
  3. 検査:貧血の原因として一番多いのは鉄欠乏性貧血。他にもビタミンや葉酸、稀に銅や亜鉛の欠乏のことがあります。また、慢性の病気(慢性腎臓病、関節リウマチ、甲状腺の病気)が原因となることがあります。更に稀なものとして白血病などがあり、検診結果や病歴などから、必要と考えられる血液検査をします。
  4. 原因となりうる病気のうち、原因に応じて当院にて治療をするか、専門医での更なる検査・治療が必要か判断をします。

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肝障害(AST・ALT・γGTPが高い)と指摘された

検査の流れ不健康な肝臓

  1. 問診:肝障害の原因となり得ることがないか、合併症がない確認します。
  2. 診察:原因となり得る病気や合併症がないか確認します。
  3. 検査:今までC型肝炎、B型肝炎の検査を受けたことがない方に関しては、肝炎の検査をします。一番多いのは脂肪肝ですが、近年、脂肪肝の中で慢性肝炎から肝硬変、肝臓癌に移行する人たちがいることが注目されています。当院では、危険な脂肪肝かどうか、年齢と AST(GOT), ALT(GPT)、血小板数の4項目で計算されるFib-4 indexを用いて判断しています。危険性が高そうな場合は更なる検査をしています。他にも自己免疫性肝炎や薬剤性肝障害など様々な原因があります。血液検査の結果が出てくる頃に合わせて腹部エコーを行います。
  4. 原因となりうる病気のうち、原因に応じて当院にて治療をするか、総合病院での更なる検査・治療が必要か判断をします。脂肪肝の場合は、生活習慣、食習慣の改善が必要なため、栄養指導をお勧めしています。

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