【コラム】DM 三大合併症について

男性30代男性のOさん 体重75㎏ BMI 25.0㎏/m² 一人暮らし
営業職として会社勤務、出張が多く飲み会の頻度も多い。晩酌は頻度を減らして休肝日を設けるようにしました。しかしまだ適量より多いので更なる減量が必要です。
前回はバランスを揃えることについて学んだOさん。実際にどう取り組まれたのでしょうか?

栄養士(小)栄養士:Oさん、こんにちは!前回からいかがですか?

 

男性Oさん:飲酒量は何とか3杯で続けています。時々2杯くらいで出来ているけど、もっと減らすのは難しかったです。

栄養士(小)栄養士:継続できていますし、減らそうと意識してくださったのですね。素晴らしいですよ!このまま少しずつ減らせるように続けてみましょう。他にはどうでしたか?

 

男性Oさん:あ、昼食の時にコンビニで買うときは気をつけるようにしました!ちゃんと野菜100%野菜ジュースを選んでいますよ。時間があるときは豚しゃぶサラダやチキンサラダなどもつけるようにしました。食べる順番も野菜から食べるように心がけています。

栄養士(小)栄養士:野菜ジュースだけでなく、生の野菜も選ぶようにされたのですね。やはり野菜そのものを食べた方が栄養的にも満足的にも良いので、積極的に続けていきましょう!

 

男性Oさん:そうですね、時間に余裕のある時は続けます。選ぶだけなら簡単にできるので

 

栄養士(小)栄養士:その意気ですね!かなり色々なことを続けられていますので、今日は糖尿病の合併症について説明したいと思います。糖尿病の三大合併症をご存じですか?

 

男性Oさん:うーん、ひどくなると腎臓が悪くなるのは聞いたことがありますが、他にも影響があるのですか?

 

栄養士(小)栄養士:そうでなんです、まず一つ目はOさんがおっしゃる通り腎臓です。他には目と神経に影響が出ると言われています。3つの場所の頭文字をとって、「し・め・じ」という覚え方があります。

 

男性Oさん:しめじですか、きのこのしめじを見ると思い出してしましそうですね。

 

栄養士(小)栄養士:私も思い出します。さて一つずつ紹介していきますね。

 

まずは「し」の神経からです。
手足の毛細血管が高血糖の影響で障害を受け、血の流れが悪くなりしびれや感覚の低下が起こります。竹串のような尖ったものを足に当てたときに痛みがあまり感じない、尖端と鈍痰の違いが分からないなどがある場合は、医師と相談が必要でしょう。
2型糖尿病の発症から5~10年ほどで末梢神経の障害が起こる方が30%程度いらっしゃいます。糖尿病の期間が長いほど発症率は高くなります。重症化すると足先や手の組織が破壊され、腐ることがあります。

続いて「め」の目についてお話しします。
網膜の毛細血管に障害がでると、目に栄養を運ぶ血管の流れが悪くなります。すると出血したり、毛細血管の一部が詰まったりし視力低下や最悪の場合失明に至ることもあります。
自覚症状が出てくることは少なく、視力低下や虫のような点が見えるときもありますが、かなり症状が進んでからになってしまいます。
ですので、自覚症状がないから安心というわけではなく、眼科へ受診することが大切になっていきます。

最後に「じ」の腎臓です。
尿を作る重要な部分の子宮体には毛細血管が沢山集まっており、そこに障害があらわれると、血液をろ過する機能が低下します。この状態を糖尿病腎症といいます。進行すると腎臓が働かなくなる腎不全になり、透析が必要になります。尿検査で、アルブミンやたんぱく質を調べるのは腎臓に影響がでていないか糖尿病の程度を調べています。

 

男性Oさん:なるほど、糖尿病はそれだけでは痛みなど何も症状的には現れないけど、それに伴う症状が怖いから、気をつけましょうと先生も言っているのですね。
より気をつけないといけない気がしてきました。

栄養士(小)栄養士:そうなんです!Oさんが全部説明してくれたので、そこまでご理解いただければ、十分です。だからこそ食事に気をつけられているOさんなら、さらにお酒の量に気をつけるとより一層よくなると思いますよ。

 

男性Oさん:そうですよね、これまでいろいろ取り組んでみているから、さらに良くなりたいとは思っています。しかし誘惑に負けてしまって飲んでしまうんですよ。

 

栄養士(小)栄養士:もちろん、飲んでしまうときもあると思います。まずそこに気づいていることが素晴らしいと思います。今飲酒の頻度はどのくらいですか?

 

男性Oさん:そうですね、週によって変わりますが、週3-5回くらいだと思います。少ない時は家で飲まなかった時と飲み会が少なかった時ですね。

栄養士(小)栄養士:家で飲まない日が増えたんですね。飲まない日はどんな時だったでしょうか?

 

男性Oさん:そうですね…疲れてすぐ寝たかった時と、あとは家に買い置きがなくなっていて買いに行くのが面倒だった時ですね。

栄養士(小)栄養士:そうなんですね、家にお酒がなければ買いにはいかないのですね。

 

男性Oさん:はい、家に帰ったらもう出たくなくて…。家の買い置きがなければ、飲まない日がもっとできそうですね。

栄養士(小)栄養士:そうですね!ついてが伸びてしまう方は買い置きをしないようにすると良いですね。

 

男性Oさん:そうですよね…このまま悪くなって合併症になるのも怖いし、頑張ってみようかな。

 

栄養士(小)栄養士:是非取り組んでみましょう!家の買い置きはなくして、お酒は週何回までにしますか?

 

男性Oさん:では飲み会を含めて週3回までを目標として頑張ります!出来るかわかりませんが意識して取り組んでみます。もし飲みたくなったらどうしましょう?

栄養士(小)栄養士:代わりに糖分のない炭酸水で置き換えている方もいますね。ノンアルコールビールなど代わりのものを用意すると続けやすいと思います。

 

男性Oさん:そうなんですね!飲みたくなったら代わりのものを用意しよう!

 

栄養士(小)栄養士:いいですね!お酒と長く付き合っていくにはやはり、適量で続けていくことが重要になります。これからも一緒に頑張っていきましょうね!

3大合併症まとめ

溝口ファミリークリニック
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院長 溝口哲弘

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