【溝口情報局】睡眠時無呼吸症候群~眠気・いびきにご注意を~
ごあいさつ
こんにちは。溝口ファミリークリニックです。
3/27(土)に「MyDreamプロジェクト21~知ってみよう 医療職~」と題して、地域の学生さんを対象としたイベントを開催しました。
当院のスタッフが、仕事の内容ややりがいなどをお話ししたり、学生さん達の思いを聞いたりと、貴重な交流の場になりました。
就職イベントがコロナの影響で少なくなる一方、医療職がより身近な仕事としても認知されています。
未来に向かって頑張る学生さんを支えられるような機会を、これからも作り続けていきます。
今回、たくさんの学生さんにご応募いただきましたが、感染予防対策のため、抽選にて少人数での開催とさせていただきました。
参加された方々に、感染予防対策へのご理解とご協力をいただき、無事に開催することができました。運営に携わってくださったすべての方に感謝しております。
次回の開催も検討しておりますので、ご期待ください。
参加された学生さんの声
- 実際に働いている方の話を聞けたのが、本当に良かった。
- 私も医師(看護師)になりたい気持ちが強くなりました!
- 学校での就職イベントが中止になったので、参加できて良かった。
- 仕事のことはもちろん、人生観や進路のことなどたくさん知ることができた!
などなど、嬉しい感想と素敵な笑顔を見ることができました。
学生さん達のキラキラした姿に、スタッフ一同エネルギーをもらいました。
今月も笑顔で診療していきます!
その眠気、本当に疲れが原因?
新年度・新学期が始まり、慌ただしい時期でもある4月。
ついつい疲れがたまって、仕事中や運転中に眠気を感じることはありませんか?
「疲れているから、今日は早めに寝よう」
「まずい、うたた寝してしまった!」
このように眠気や疲れを感じながらも、自分に喝をいれ、頑張っていらっしゃる方も多いかもしれません。
日中の眠気の原因としては、
- 疲れやストレスがある
- 睡眠時間が足りていない
- 眠の質が悪く、ぐっすり眠れていない
などさまざまな要因が考えられます。
ここで私がお伝えしたいことは、
「睡眠時無呼吸症候群」が眠気の原因である可能性もある、ということです。
睡眠時無呼吸症候群とは
寝ている間に何度も呼吸が止まったり、大きないびきを繰り返す病気です。
症状は、日中の眠気や体のだるさ、大きないびき、朝起きたときの頭痛などがあげられます。
いびきが出るのは、気道(のどの空気の通り道)が狭くなっている証拠。
私たちアジア人の骨格は、アゴが小さく気道が狭い傾向があります。肥満の方や扁桃腺が大きい場合も気道が狭くなりやすいため要注意。
さらに、加齢や疲労、お酒の影響などが加わり、舌や口の筋肉が緩むと、気道が狭くなるのでいびきや無呼吸が起きやすくなります。
空気の通り道が狭くなり塞がってしまえば、当然、体は呼吸をしようと反応します。
すると、睡眠時間はしっかり取れていても脳や体が十分に休めず、かくれ睡眠不足につながるのです。
周りの人の命にもかかわる?!
集中力や仕事の効率が下がってしまうのは、困りものですね。
ただ、この病気の怖いところは別にあります。大きな問題は次の2つです。
- 日中の眠気による事故
- 脳や心臓の病気のリスクが上がる
まず1つ目に、日中の眠気による事故があげられます。運転中や機械の操作中に眠気が襲うと、交通事故や労働災害など大きな事故につながります。
実際、運転中の事故や鉄道のオーバーランなどに、睡眠時無呼吸症候群の関与が判明したケースもあるのです。
2つ目の問題は、さまざまな病気のリスクが上がることです。
高血圧症や糖尿病といった生活習慣病、さらには脳卒中、不整脈、心不全、狭心症、心筋梗塞など命にかかわる病気のリスクが高まることが知られています。
通常なら、就寝すると血圧は下がっていきます。
しかし、無呼吸により体が酸素不足になると、眠っているときも血圧が下がらないどころか、朝起きたときに上がってしまうこともあります。
朝方の血圧が高い「早朝高血圧」は、脳卒中のリスクを高めるといわれているので要注意です。
興味深いことに、いびきが大きいと、一緒に寝ている人の血圧や脈拍が高くなってしまうという論文もあります。
つまり、家族の健康をおびやかす可能性もあるのです。本人だけの問題ではないのですね。
あなたのご家族は、いびきをかいていませんか?
あなた自身はいかがですか?
寝ている様子をチェックし合い、気になる場合は医師に相談してみるとよいでしょう。
1分でできるセルフチェック
次に挙げる状況下で、“うとうと”することはありますか?
無い(0点)、時々 (1点)、よくある(2点)、大体いつも(3点)
- 座って読書
- TVを見る
- 午後に休憩をとり横になる
- 座って人とおしゃべり
- 昼食後、静かに座る
- 車中・渋滞などで数分間止まっている時
- 他人もいる公共の場で、動かず座る時
- 1時間休憩なく、他者運転の車に乗っている時
8項目の合計が11点以上の方は、検査を受けることをお勧めします。
次回は、睡眠時無呼吸症候群の検査と治療のこと、より良い睡眠をとるための秘訣をお伝えします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
溝口ファミリークリニック
静岡県袋井市浅岡45-1
電話番号 0538-23-8300
院長 溝口哲弘