【溝口情報局】糖尿病の食事療法 3つのポイント

糖尿病とうまく付き合っていくためには

糖尿病治療の基本は、日々の食事や運動などの生活習慣を見直すことです。ただ、体質や生活スタイルは人それぞれですので、食事や運動での管理が難しい場合は、内服薬やインスリンも使って血糖値をコントロールしていきます。
今回は、糖尿病治療の柱となる「食事」について、これだけはおさえてほしいポイントを3つにしぼってお伝えします。

Point1.1日3食 規則正しく食べる

糖尿病の食事のポイント1つ目は、1日3食規則正しく食べることです。
炭水化物(糖質)を含む食事をとると、食べ物が消化・吸収されてブドウ糖に分解され、血糖値が上がります。すると、膵臓からインスリンというホルモンが出てきて、血液中の糖が細胞に取り込まれて、血糖値が下がります。
1日3食同じくらいの食事をすると、血糖値はこのように変化します。

<血糖値の推移のイメージ (1日3食食べたとき)>

3食だけの血糖値変化

では、もし朝ごはんを食べなかった場合、どうなると思いますか。
朝ごはんを食べないと栄養が入ってこないので、朝の血糖値はあまり上がりません。そしてお昼ご飯を食べると、このように急激に血糖値が上がってしまう恐れがあります。

<血糖値の推移のイメージ(朝ご飯を食べなかったとき)>

朝食を抜いた時の血糖値変化

朝ご飯を食べなかった分、体がエネルギー不足の状態が長かったわけですから、やっと入ってきた栄養をたくさん吸収して蓄えておこうとします。
つまり、食事を抜くとその反動で次の食事のときに血糖値がバーンと上がりやすくなるのです。
朝食を食べないとお昼にはお腹が減りすぎて、お昼ご飯を食べ過ぎてしまいやすい方は、さらに高血糖になりやすいですよ。
一方で、食事と食事の間で、砂糖の入った飲み物を飲んだり、お菓子をちょこちょことつまんだりするのもお勧めできません。血糖値が下がり切らずに、だらだらと高い状態が続くことになりますし、1日に必要なエネルギー量を超えてしまって肥満の原因にもなります。

<血糖値の推移のイメージ(間食をしたとき)>

間食をした時の血糖値変化

このように、食事を抜いたり、反対にだらだらと食べたりする不規則な食べ方は血糖コントロールが悪くなりやすいです。また、血糖値が上がるたびに膵臓がせっせとインスリンを出すことになるので、不規則な食生活を長年続けると膵臓が疲れてしまい、さらに糖尿病が悪化するという負のループに陥りやすいのが怖いところです。

食事のタイミングによる膵臓の様子

そのため、食事は1日3回、できるだけ規則正しくメリハリつけて食べることがポイントです。

Point2.バランスよく食べる

糖尿病の食事のポイント2つ目は、バランスよく食べることです。
なぜバランスが大切かというと、同じカロリーの食事を食べたとしても、栄養バランスが糖質に偏った食事は血糖値を一気に上げてしまうからです。

例えば、おにぎり2個と野菜ジュースを食べた場合と、ご飯一膳、具沢山味噌汁、納豆を食べた場合を考えてみましょう。どちらも400kcalくらいですが、血糖値が上がりやすいのはどちらだと思いますか?
皆さんが思っていらっしゃる通り、ご飯、味噌汁、納豆の方がバランスはよく、血糖値も上がりにくいです。
バランスよく食べる方法は、主食、主菜、副菜の3つを揃えることです。

主食群主菜群 副菜群

これら3つのグループの食品を1食の中で揃えるようにすると、炭水化物、たんぱく質、脂質のバランスが大きく偏ることなく、体に必要な栄養素をバランスよくとることができます。

例えば、朝食はトースト2枚とバナナとコーヒーという方は、たんぱく源である主菜と野菜などの副菜がありませんね。これだと、それほど食べていないように思えても、パンとバナナという糖質中心のメニューなので、血糖値は上がりやすいです。トーストを1枚にして、ゆで卵と生野菜をつければ、糖質に偏らず、主食、主菜、副菜のそろったバランスのよい食事になります。

朝ごはんのモデル
また、ランチでうどん(主食)と稲荷ずし(主食+主菜)のセットを注文すると、主食が重なっていて、副菜が少ないですよね。
この場合は、和定食メニューを選択するか、月見うどん(うどん=主食、卵=主菜)と野菜の小鉢のセットにするなどの工夫ができます。

昼ごはんのモデル

このように、普段食べているものが主食・主菜・副菜のどのグループに分類されるのか考えてみて、今の食事に足りないものや摂りすぎているものに気が付ければ、あなたの健康レベルはかなりアップして血糖値のコントロールもおのずと良くなりますよ。

Point3.野菜からゆっくり食べる

糖尿病の食事のポイント3つ目は、野菜からゆっくり食べることです。

野菜やきのこ、海藻類、こんにゃくに多く含まれる食物繊維は、糖の吸収を穏やかにして血糖値が上がるのを抑えてくれます。お味噌汁やスープを具沢山にしたり、手軽なカット野菜や冷凍野菜をつける、お浸しや胡麻和えなどの副菜を常備しておく、などできそうな方法で野菜を意識してとりましょう。

また、お肉やお魚などの主菜に含まれるたんぱく質は、インスリンが出るのを助けてくれる働きがあるので、血糖値の上昇が抑えらますよ。たんぱく質の多い食品には多少の油脂が含まれ、消化がゆっくりになるため腹持ちも良くなります。やはりバランスよく食べるというのは大切なのです。

バランスの良い食事を、さらに健康的に食べるコツは、食べる順番です。まず野菜のおかずを5分くらいかけて食べて、その後に主菜(肉や魚などのおかず)→主食(ご飯や麺など)の順に食べましょう。
きっちりおかずを食べ切ってからご飯を食べましょう、とまでは言いません。やはりおかずとご飯は一緒にいただきたいですよね。
気持ちとしては、まず野菜のおかずをゆっくり食べ、主菜を半分くらい食べたら、ご飯と主菜を一緒に食べるくらいを意識してみましょう。ご飯が最後に残ると食べにくいという方は、ふりかけや、カロリーも塩分も低い焼き海苔、とろろ昆布、かつお節をのせて食べるのもおすすめですよ。

まとめ

糖尿病の食事療法 3つのポイント
1.1日3食 規則正しく食べる
2.バランスよく 主食・主菜・副菜をそろえて食べる
3.野菜からゆっくり食べる
糖尿病で治療中の方や、血糖値が高めだと言われたことのある方は、ぜひできることから実践してみてください。ご自身やご家族の健康管理にお役立ていただけると嬉しいです。より詳しく知りたい方は、医師や管理栄養士にご相談ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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院長 溝口哲弘