【溝口情報局】あらゆる病気の初めの一歩～高血圧対策～

血圧が高いとどうなるの？

日本では、約3人に1人が高血圧といわれています。高血圧そのものには自覚症状がほとんどありません。しかし、血圧が高い状態が長い間続くと、血管がじわじわと傷ついていきます。放っておくと、血管が破れたり詰まったり、大きな病気につながる恐れがあります。
特に高血圧は、脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血といった「脳血管疾患」の1番の原因です。脳血管疾患は、介護が必要になる原因の約15％を占めます。症状がないうちから対策しておくことが、将来の生活に大きく影響します！

血圧が上がる原因は？

高血圧は、血圧が高くなる原因となる病気がある「二次性高血圧」と、原因がはっきりと特定できない「本態性高血圧」の２つに分けられます。
高血圧症の約90％が「本態性高血圧」です。次にあげるような、いくつかの原因が重なりあって血圧が高くなるケースがほとんどです。

• 肥満
• 喫煙
• 過度な飲酒
• 食生活の乱れ（特に塩分）
• ストレス
• 睡眠不足
• 加齢
• 遺伝
• 寒さ
• 激しい運動　　など

今日からできる！高血圧対策

減塩

＜調理のポイント＞

• 汁物を具沢山に
• 減塩タイプの調味料を活用
• こしょう、カレー粉、唐辛子などの香辛料を使い、味にアクセントを
• レモン、すだち、かぼすなどの酸味で美味しく味付けを
• ごま、くるみ、かつお節などで風味をプラス
• ほど良い焼き目をつけて香ばしさをプラス

＜食卓でのポイント＞

• 醤油やソースは、直接食材に「かける」よりも、小皿に入れて少量「つける」のがおすすめ
• 塩気のあるものと無いものを交互に食べて、物足りなさをカバー
• 麺類のスープは残す
• 漬物、梅干し、佃煮、ふりかけは控えめに
• ハムやベーコンなどの加工食品やインスタント食品は極力控える

＜外食でのポイント＞

• 単品メニュー（丼や麺類など）だけではなく、品数の多い定食などの栄養バランスのよいメニューがあるお店を選ぶ
• 汁物の汁や漬物は残す

運動

ウォーキング、軽いジョギング、サイクリングなど、マイペースに楽しんでできる運動を行いましょう。運動の強度の目安は、軽く息が弾み、会話が楽しめる程度です。
過度な運動はかえって血圧を上げてしまう恐れがあるので、ウエイトトレーニングなどのハードな運動は控えておきましょう。
※高血圧の治療をされている方は、主治医の先生の指示にしたがいましょう。

その他のポイント

体重管理

肥満気味の方が減量すると、血圧が下がることが期待できます。 腹八分目を心がけ、体を動かす機会を増やしましょう。 BMI（体重[Kg]÷身長[ｍ]²）が25を超えないように、体重を管理しましょう。

ストレス解消

ストレスは一時的に血圧を上げ、継続すると高血圧の原因になります。趣味や運動などでストレスを解消しましょう。

温度差

急な体温変化は血圧を急激に上げます。特に寒い季節は、外出時の防寒対策や室内での温度変化に注意します。 入浴の際は脱衣所や浴室に暖房を入れるなどして温度差を小さくし、お湯の温度にも注意しましょう。

飲酒

お酒は、ビールなら1日に中ビン一本、日本酒なら一合程度にしましょう。毎日飲んでいる方は、まずは休肝日を作ることから始めましょう。

禁煙

喫煙は、血圧を上昇させたり、動脈硬化を勧めることが分かっています。

十分な睡眠

睡眠不足は疲労やストレスにつながり血圧を上げます。十分な睡眠時間を確保しましょう。

便秘の解消

排便時のいきみは血圧を上げてしまうので、食事や運動で便秘の予防を心がけましょう。

食事療法や運動療法など、生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合は、お薬による治療も行います。高血圧治療に用いられる代表的なお薬は大きく分けて5種類あります。一つのお薬で血圧が十分下がらない場合、患者さんに合わせていくつか組み合わされて処方されます。自分で判断して薬を増やしたり中止したりせず、医師に相談しましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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院長　溝口哲弘