【コラム】間食を食べ過ぎたときはどうしたらいいの?

58歳 女性のAさん 身長 150㎝ 体重 54㎏
おやつが楽しみで「主食を抜いても和菓子やケーキを食べたい」と考えている。間食は1日2-3回程度で、家にいて暇なときはつい食べてしまう。体重も増えてきていて気をつけなきゃと思っているが、ご飯の量を減らしているから大丈夫だと考えています。
どうしても食べたいときの対策に低糖質商品のお話を聞いたAさん。上手に間食と付き合うことができたのでしょうか?

栄養士(小)栄養士:こんにちは、Aさん。あと少しで年末ですね。

 

Aさん:こんにちは。あっという間に今年も終わりですね。

 

栄養士(小)栄養士:早いですね。年末年始は会食やご家族の方との食事など外食などの頻度も増える傾向ではありますので、気を付けましょう。さて、前回の確認です。前回は低糖質商品の活用についてお話させていただきました。どうしても食べたいときの対策として、低糖質商品を取り入れてみるのをお勧めしましたが、食べてみましたか?

Aさん:食べてみましたよ!今日は食べたものを持ってきたのですが、これはどうですか? 砂糖も糖類も両方0ということで、いいかなっと思ったのですが…。

 

栄養士(小)栄養士:持って来て下さってありがとうございます。ちなみにこれは1回にどのくらい食べるのですか?

 

Aさん:砂糖0だから、1箱から1箱とちょっとかな。だから50gくらい?ですかね。

 

栄養士(小)栄養士:確かに、砂糖0 糖類0と書いてあると安心できますよね。ではこちらの栄養成分表示を見てください。これは一般的なチョコレートの栄養成分になるのですが、比べてみてみましょう。

栄養成分表示(50g

一般的な商品

Aさん持参

エネルギー

280kcal

250kcal

炭水化物

28

25

糖質

26g

20g

脂質

17g

20g

 

Aさん:あ、1箱食べたら糖質以外はそこまで変わりがないんですね…。

 

栄養士(小)栄養士:そうなのです、そこが重要なポイントです!低糖質やオフ商品もたくさん食べれば、摂りすぎに繋がります。あくまでも適量・適切なエネルギー量の範囲内で食べることが大切ですね。

 

Aさん:そうかぁ~、ほかの商品を買ったときもつい気が緩んで1回12~15粒くらい食べてしまっていましたね。これはいけなかったです。

 

栄養士(小)栄養士:でもその点に気づいていただけたことがまずは重要ですね。それから、食べ過ぎてしまった時の対策もありますよ!

 

Aさん:食べ過ぎてしまったときはどうしたらいいのですか?

 

栄養士(小)栄養士:そんな時は食後30分くらいに運動をしたり、家事をして積極的に体を動かすようにしましょう。

 

Aさん:運動もね~、やらないといけないとは思っていますが、寒いし…。元々、外に出て運動をするようなことは少なかったからね。

 

栄養士(小)栄養士:そうなのですね。確かに寒いので外での活動は中々取り組みにくいかもしれませんし、今まで運動の習慣がないのに急に始めてくださいというのも難しいですよね。
ちなみにAさんは買い物へ行く時間をずらしましたが、いつの時間でしたか?

Aさん:買い物は昼食後の後ですね。買い物時間をずらしたおかげで間食を減らせているのでこれは続けたいなと思っていますよ。

 

栄養士(小)栄養士:それでもいいのですよ!

 

Aさん:買い物がですか?

 

栄養士(小)栄養士:そうです、食後30分くらいに買い物や掃除、運動など体を動かす習慣があるだけでも、食後高血糖を抑制し、血糖コントロールを改善にします。その時間たった3分でも効果があるとの研究もあるくらいです。

Aさん:そうなのですか?てっきり食事の前のほうがいいのかと思っていました。

 

栄養士(小)栄養士:食事の前と後では運動の効果に違いがあります。今日は運動についてお話ししますね。まずは食事の前の運動についてご説明します。
食事の前、つまり空腹時は血液中の糖は少ない状態です。運動や活動をするためにエネルギーとして糖が使われますが、少ない場合は筋肉や脂肪を使ってエネルギーを作ります。ですので、食事の前の運動は脂肪を燃焼するのでダイエット重視の方にはお勧めと言われます。

Aさん:なるほど、じゃあやっぱり運動は食事の前?

 

栄養士(小)栄養士:しかし、食事の前ということは十分な糖が少なく、血糖値が低くなりすぎてしまう危険性もありますので気を付ける必要があります。また運動をして空腹感が増すことで食べ過ぎにも繋がりやすくなる方もいますね。

Aさん:あー、運動したら確かに余計お腹が減ってたくさん食べたくなりそうですね…。

 

栄養士(小)栄養士:そうなのですよね。それから食事の後の運動についてです。食事をとると血糖値が上がります。その時に消費しきれなかった糖が中性脂肪に変わり、脂肪として体に蓄積されます。しかし運動や体を動かすことで、消費される糖が増えるので血糖値が上がりすぎることを防ぎ、脂肪になる量が減ります。つまり食後の運動は血糖コントロールをよくし、脂肪の付きにくくすることに繋がります!食後なら低血糖の心配も低くなります。

Aさん:へぇ~、食事の前と後で意味が違うのですね。

 

栄養士(小)栄養士:そうなのです、血糖コントロールの観点からいえばAさんは食後に体を動かすことが大切ですね。ですので、昼食後に買い物へ行き歩くことは間食を減らすことだけではなく、血糖コントロールにも良い影響を与えるのです。

Aさん:一石二鳥だったのですか!

 

栄養士(小)栄養士:そうですね、買い物で意識して時間をかけて歩くことができたらよりいいですね。

 

Aさん:そうねぇ、買い物は必ず行くようにしているから、行ったらついでに沢山歩けたらいいですね。駐車場は遠くに置いたり、してみようかしら。

 

栄養士(小)栄養士:いいですね、あとは買う前に売り場を一周するなども歩く時間を増やすのに良いですよ。ぐるっと回ってから買い物をすれば、商品の下見にもなるかもしれませんよ。

 

Aさん:それもいいですね、わざわざ運動を始めるのは少し億劫だったからまずはそんな感じでやってみるわ。

 

栄養士(小)栄養士:そうですね、まずは活動時間を増やす、を意識してみましょう!効率よく血糖値を下げる運動もありますから、次回はそのお話をさせてください。


溝口ファミリークリニック
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院長 溝口哲弘