【コラム】もらいもののお菓子との付き合い方はどうしよう?

Bさんの顔70歳 男性のBさん 身長 170㎝ 体重68㎏
定年退職後、自由な時間ができ趣味などの好きなことを謳歌しています。運動などにも積極的に取り組んでおり、健康には自信があります。夕方からの晩酌が楽しみの一つ。
高血圧で通院していましたが、定期検査でHbA1c 7.5%を指摘されて驚いています。

栄養士(小)栄養士:こんにちは、Bさん。栄養指導を担当します、よろしくお願いします。

 

Bさんの顔Bさん:あぁ、よろしくお願いします。

 

栄養士(小)栄養士:この前の検査の時にHbA1cが今までより上がったとのお話がありました。これから食事や生活面でのサポートをさせてください。

 

Bさんの顔Bさん:HbA1cが上がったっていうけど、そんなに思い当たる節がないんだよね。僕は運動も結構やっているし、食事も家内がやってくれているからね。何が原因なのかサッパリかな。

 

栄養士(小)栄養士:そうなのですね、ではお話を聞きながら原因を探っていきましょう。運動をされているとのことですが、どんなことをしているのですか?

 

Bさんの顔Bさん:まずはグラウンドゴルフを週3回、それから近くにプールに行くでしょ。これは週1回か、それから朝はラジオ体操のビデオを見てしっかりしているし、時間があればそれにプラスして体操のビデオをみながらやってるよ。

栄養士(小)栄養士:すごいですね、いろいろな運動をされているのですね。ラジオ体操は毎朝ですか?大体どのくらいの時間するのでしょうか?

 

Bさんの顔Bさん:そうですね、毎朝おきてラジオ体操をしてそれから支度をするのが毎日の日課だね。時間はそんなに長くないよ、10分くらいじゃないかな。

 

栄養士(小)栄養士:なるほど、でも毎日体を動かしていて素晴らしいですね。グラウンドゴルフなどはどのくらいの時間されるのですか?

 

Bさんの顔Bさん:グラウンドゴルフは昼前から3~4時間くらいかな。結構な時間やってるし、大会に出たりもしてるんだよ。

 

栄養士(小)栄養士:そうなんですか!精力的にやられているのですね、確かに体を動かす習慣は多いですね。

 

Bさんの顔Bさん:そうなんだよ、だから何が悪いかって言っても分からないよ。

 

栄養士(小)栄養士:うーん、そうですね。ちなみにグラウンドゴルフは途中で食事を摂ったりもされるのですか?昼前からというと早めに昼食を取られるのでしょうか?

 

Bさんの顔Bさん:あー、その日は早めの昼食をとってからグラウンドゴルフに行くよ。途中では持ち寄りのものをもらったりするなぁ。

 

栄養士(小)栄養士:食後なのですね、参加される方から頂き物があるのですね。ちなみにどんなものを頂くのですか?

 

Bさんの顔Bさん:チョコレートだったりあめだったり、和菓子やクッキーなんでもあるな!まあみんな甘いものも好きだもんで、お互いに持ってくるんだよ。

 

栄養士(小)栄養士:そうですか。では週3回は皆さんからの頂き物を召し上がっているのですね。HbA1cが上がっていることをを考えますと少し、間食との付き合い方を考えてみるのが必要ですね。

 

Bさんの顔Bさん:間食とHbA1cには関係があるのかい?

 

栄養士(小)栄養士: HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の値はご存知ですか?

 

Bさんの顔Bさん:HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)って糖の値だろ?高いといけないと聞いたよ。

 

栄養士(小)栄養士:そうですね、HbA1cとは過去1、2か月の血糖値の平均的な値の指標のことです。

 

Bさんの顔Bさん:血糖値とは何が違うんだい?

 

栄養士(小)栄養士:血糖値は数日前の食事などに影響を受けやすく、数日気を付けただけでも正常域に近づけられます。ですがHbA1cは1~2か月と長期間での血糖の動きの数値を表します。つまり習慣的な血糖の値を知ることができるのです。

Bさんの顔Bさん:なるほど、見ている期間が違うのか、どのくらいだったらいいのかい?

 

栄養士(小)栄養士:HbA1cは一般的には6.0%未満であれば、正常と言えます。6.5%以上の方は糖尿型と言われほかの検査をする必要がありますね。また6.0~6.4%の方も境界型と言われ、一度は詳しい検査をすることをお勧めしています。

Bさんの顔Bさん:すると僕は、糖尿病ってことになるね。

 

栄養士(小)栄養士:そうですね、糖尿病型となっていますので今後は自由に好きな時に好きなだけ食べることは避ける必要があります。

 

Bさんの顔Bさん:そうなのかい?食事制限ってこと?

 

栄養士(小)栄養士:もちろん、摂りすぎていたりしていたら控えていただくようなお話はあると思います。しかしこれはダメあれはダメという制限ではありません。規則正しくバランスのとれた食事をBさんにあった量、食べることが大切になります。

Bさんの顔Bさん:なんだ、酒を飲むな、菓子を食べるなって言われると思ってひやひやしたよ。

 

栄養士(小)栄養士:そうですね、食事療法と聞くと構えてしまうかもしれませんね。普段のBさんの食事と基本的な食事を比べて少しずつ近づけられるようにできることから始めていきましょう。ただしお酒やお菓子などし好品は楽しむ程度でのコントロールをお願いすることになります。

Bさんの顔Bさん:楽しむ程度ね、お酒は生き甲斐だからなあ。やめる気はないけどね。

 

栄養士(小)栄養士:もちろん今日明日すぐにやめてもらうとは言いませんよ。今日はHbA1cの説明と糖尿病の食事の基本についてのお話しができただけで充分です。運動を頑張られているBさんですので運動を効果的にするポイントを1つお伝えします。

Bさんの顔Bさん:どんなこと?

 

栄養士(小)栄養士:今、Bさんは運動のタイミングが食事の前になりますよね?

 

Bさんの顔Bさん:体操などは朝食の前にすましているからそうだね、食前です。

 

栄養士(小)栄養士:糖尿病の方は食後の血糖値が上がりやすかったり、下がるのに時間がかかったりします。食後の血糖値を下げる方法として運動が有効です。ですのでラジオ体操などをされるときは朝食の後がオススメと言えます。時間を食後30分~1時間後へずらすのはいかかでしょう?

Bさんの顔Bさん:そうなのか、それは損をしていたな。別に時間はあるからずらすのはできるな。朝食を食べた後に体操のビデオをするようにするよ。

 

栄養士(小)栄養士:いいですね、ぜひお願いします!それからもっとBさんの食生活について知りたいので、次回までにグラウンドゴルフの時に食べられたものを書いてみてもらえませんか?

 

Bさんの顔Bさん:別にいいですよ。もらって食べたものをメモするくらいならできるよ。それで何が分かるかも楽しみだしね。

 

栄養士(小)栄養士:ありがとうございます。次回からどんな食事が大切か具体的にお話をしていきます!どうぞよろしくお願いします。

 

Bさんの顔Bさん:運動のタイミングね、変えてみるよ。あぁでも食事にも気を付けないといけないね。

 

栄養士(小)栄養士:色々なお話をしますね、次回もよろしくお願いします!

 

3-1 まとめ

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院長 溝口哲弘