【健康まめ知識】生理について 第3回
地域の皆さんの幸せと健康を願う当院。
今回は女性の健康を考える上では欠かせない「生理」について、10回にわたってお伝えしていきます。
正常な生理とはどういう状態なのか、年齢による変化はあるのか、月経前症候群(PMS)や生理痛を和らげるにはどうしたらよいのか…といった様々な情報を掲載予定です。
本情報により、少しでも皆さんが快適に過ごせるお手伝いが出来たらと思います。
生理痛のしくみ
生理痛のしくみをご存じですか?
「生理の血」は子宮内膜のことです。子宮内膜とは、「体の中の卵子を育てるためのベッド」と聞いたことがあるかもしれません。女性の体は、毎月妊娠のために排卵します。同時に、受精した時のための場所を用意します。それが子宮内膜です。受精しなかったときは、この子宮内膜はお役御免となり、排出されます。それがいわゆる「生理の血」なのです。
子宮内膜は、はがれたばかりの時はドロッとした血液の塊です。これがそのまま子宮の下にある子宮頚管に押し出されます。子宮頚管は子宮と膣をつなぐ細い管です。この管は細く、はがれた子宮内膜を押し出すために子宮を強く収縮しなければなりません。この時の痛みが、生理痛です。
子宮頚管に血を押し出すために、体はこの血の塊をサラサラにします。そのために必要なのが酵素です。酵素というとお肉を柔らかくしたり、汚れを落とすクレンザーにも使われたりしますが、体の中ではたんぱく質の「分解役」です。これが子宮内膜の塊も溶かします。こうして、子宮内膜はスムーズに子宮頚管を通って体外に排出されます。
10代では子宮がしっかり育っていないので、子宮の出口が狭いのです。それで、生理の血がスムーズに外に押し出されず、血を押し出そうとして子宮の出口に圧がかかり、痛みが生じます。
20~30代になると、子宮は育っているのですが、ストレスを感じたり、偏った食事をしたり、不規則な生活になったりということが原因で子宮の収縮が強くなって生理痛が生じます。偏った食事や不規則な生活により、酵素がうまく働かなかったり、ホルモンバランスが崩れたり、冷えや栄養不足などが生じ、子宮の収縮が強くなってしまうのです。つまり、食生活を中心とした生活習慣に問題があると生理痛が強くなりやすいのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【参考文献】
自分の体を守る正しいデータを持てなかった女性たちへ
生理で知っておくべきこと
予防医療コンサルタント 細川モモ
溝口ファミリークリニック
静岡県袋井市浅岡45-1
電話番号 0538-23-8300
院長 溝口哲弘