【溝口情報局】脳梗塞後の再発予防のための食事の工夫
脳梗塞や心筋梗塞を経験された方にとって、「再発を防ぐこと」はとても大切なテーマです。
治療やお薬と同じように、毎日の食事も再発予防の大切な要素のひとつと考えられています。
今回は、その中でも近年注目されている
「EPA/AA比」を意識した食事について、わかりやすくご紹介します。
目次
EPA/AA比とは?
EPA/AA比とは、体の中にある脂肪酸のバランスを示す考え方です。
EPA(エイコサペンタエン酸)
青魚(サバ・イワシ・サンマなど)に多く含まれる脂肪酸AA(アラキドン酸)
肉・卵・内臓・脂身などに多く含まれる脂肪酸
EPAは
- 血液を固まりにくくする
炎症を抑える
といった働きがあるとされ、血管の健康維持に役立つと考えられています。![]()
一方、AAも体に必要な脂肪酸ですが、
現代の食生活では摂りすぎになりやすいと言われています。
そのため、
👉 EPAを増やし、AAを摂りすぎない
👉 このバランスを意識することが「EPA/AA比を意識した食事」です。
一般的には、EPA/AA比は0.5以上がひとつの目安とされています。
EPAを多く含む食品について
EPAは、脂ののった魚に多く含まれています。
例えば、サバ・イワシ・サンマ・ブリ・サケ・ウナギなどです。
また、
- 戻りガツオは初ガツオよりEPAが多い
- マグロは赤身より脂身(トロ)の方が多い
といった特徴もあります。
毎日の食事に取り入れやすいおすすめは、
サバ・サケ・魚の缶詰・しらすなどです。
AA(アラキドン酸)との付き合い方
AAは、肉・卵・内臓・脂身に多く含まれます。
体に必要な脂肪酸のため、完全に避ける必要はありません。
控えめにする工夫としては、
肉の脂身を少なめにする
揚げ物を控え、焼く・煮る調理法を選ぶ
肉料理が続いたら、次は魚料理にする
👉 「減らす」よりも、魚に置き換える意識が大切です。
全体の食事バランスも大切です
EPA/AA比だけでなく、次の点も再発予防には重要です。
- 塩分を控えめに(高血圧予防)
- 野菜・海藻・豆類を一緒にとる
- 主食・主菜・副菜をそろえた食事を心がける

明日からできる食事の工夫
基本の考え方
・魚料理を週3回以上取り入れる
※あまり魚を食べない方は、今より1回増やすだけでも十分です
・肉料理が続いたら、次は魚料理を選ぶ
・一度にたくさん食べなくてもOK
→ 少量でも回数を増やすことが大切です
例
・サラダにツナ缶をプラス
・冷ややっこや大根おろしにしらすをのせる など
続けやすいコツ
- 焼き魚・煮魚・刺身・缶詰、どれでもOK
- 脂が流れにくい調理法(煮魚・ホイル焼きなど)もおすすめ
- サバ缶・イワシ缶などの水煮缶は保存がきいて便利
- 外食や総菜でも「魚を選ぶ」意識を
年齢とともに、魚を意識して
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、
EPA単独の推奨量は定められていません。
ただし、EPAを含むn-3系脂肪酸(EPA・DHA・αリノレン酸)として、
成人では1.5〜2.6g/日程度の摂取目安が示されています。
また、この目安量は
40代以降、年齢とともに増加しており、
年齢を重ねるほど、魚を意識した食事がより大切になります。
当院で行える検査について
当院では、
EPA/AA比を調べる血液検査(脂肪酸分画検査)を行っています。
この検査では、
現在の食生活における「魚の脂」と「肉の脂」のバランスを数値で確認することができます。
再発予防のための食事の見直しや、今後の治療方針を考える際の参考として活用されます。
検査費用について(保険診療)
・検査料:393点
・判断料:144点
▶ 合計 537点
自己負担額の目安
・1割負担の方:約540円
・3割負担の方:約1,610円
※保険の種類や診療内容により前後する場合があります。
※検査をご希望の方は、診察時に医師へご相談ください。
まとめ
EPAを多く含む魚を意識して食べる
魚は週3回以上が目安
魚が少ない方は、今より1回増やすことから
肉は調理方法を工夫(揚げる→焼く・煮る)
肉を「減らす」より、魚に置き換える意識を
📌 食事は治療の一部です。
不安な点やご自身に合った食事については、主治医や管理栄養士にお気軽にご相談ください。
溝口ファミリークリニック
静岡県袋井市浅岡45-1
電話番号 0538-23-8300
院長 溝口哲弘

